日本史
【内容紹介】
都市の成立、都市化の進行による環境の変化は人や動物の健康にどのような影響を与えたか。世界各地の古代・中世・近世における都市と非都市の疾病や障害の実態を古病理学的視点から究明し、新たな歴史像の構築に挑戦する。
【目次】
総論 都市民の生活と疾病
第1章 都市化と人類の病気: 国際学界の最新傾向
生物人類学と古病理学からみたインダス都市の繁栄と衰退/人類史における都市化と寄生虫感染症/健康、人口、都市化の生物考古学 ほか
第2章 韓半島・日本列島の都市化と疾病
最新の発掘調査で明らかになった古代韓国の都市の発展と都市民の生活/弥生時代の人口変動と暴力/古代都城における疫神祭祀 ほか
第3章 人類の疾病への新たなアプローチ
パレオゲノミクスによる古病理学研究の新展開/感染症と文明
コラム:弥生時代以降に起きた感染症への遺伝的適応の痕跡/先史古代の動物古病理から探る家畜化と都市化 ほか
【著者略歴】
金沢大学 古代文明・文化資源学研究所客員教授
1965年、青森県生まれ。2002年に博士(医学)を衛生学にて取得。新潟県立看護大学准教授を経て2023年より現職。専門は古病理学、古健康科学、古人口学、考古寄生虫学など。現在、日本古病理学研究会長
主要著書に、『古病理学事典』(同成社 2012年)、 『Periodontal Diseases in Anthropology』(InTec 2012)などがある。