絵画
【内容紹介】
座礁鯨を描いた大作「ものおくり」で2014年VOCA展で大賞に輝きアートシーンに鮮烈に登場、その後もさまざまな地域に滞在し、その地に暮らす人たちと農作業、年間行事、祭礼などをともにし、土地の伝承や民話などのフィールドワークから作品を作り続けてきた田中望。
時に全幅数メートルにも及ぶ巨大な画面に、奔放に、精緻に描かれた奇想の天地と、画面を埋めつくす数千もの兎。デビュー作(東北芸術工科大学卒業制作)にして代表作「ハレノノヒ」、参詣曼荼羅の形式を借りて描かれた「山の神の縁日」「火の同盟」はじめ6作品を収録。単なる複写ではなく、絵の世界にもぐり込むように接写、一枚の作品を数十の場面で再現した驚異の作品集です。英文併記。
【目次】
ハレノノヒ
大宝市
ひのもとのくに
塩と土
山の神の縁日
火の同盟
収録作品について 田中望
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【著者略歴】
たなかのぞみ/1989年生まれ、宮城県仙台市在住。
東北芸術工科大学博士後期課程修了。芸術工学博士、アーティスト、東北工業大学ライフデザイン学部生活デザイン学科専任講師。
衣食住をはじめとした暮らしを取り巻く環境とそのコンテクストからなる場所を対象に、各地で芸術的アプローチからフィールドワークを行い、その土地の文化、歴史、固有の気候風土のなかで営まれる人々の暮らしなど、そこで触れたものから生じた問いを表現してきた。
作品は時に全幅数メートルに及び、奔放に精緻に描かれた奇想の天地とその画面を埋めつくす無数の兎は見るものを圧倒する。