機械工学
【内容紹介】
日本初のV型6気筒となるVGエンジンは、FF車への搭載も視野に入れた、軽量・コンパクトなエンジンとして開発された。その後継として、社運を賭けて開発されたVQエンジンは、徹底的に出力性能、重量、コストのバランスを追求し、VQHR、VR30DDTTエンジンと進化を続けている。本書は、日産自動車で数多くのエンジン設計に従事した著者が、自身の経験を踏まえ詳細に解説する。
【目次】
序章 さらに進化する日産V型6気筒エンジン
VR30DDTTエンジンについて-
第1章 エンジン開発のプロセス
第2章 V型6気筒と直列6気筒との比較
第3章 日本初のV型6気筒VG型エンジンの開発
第4章 三つの日産の高性能エンジン
第5章 本命のVQエンジンの開発
第6章 VQエンジンの改良と追加エンジン
第7章 VQHRエンジンの誕生
第8章 R35GT-R用VR38エンジンの登場
【著者略歴】
1953年東京都生まれ。東京大学工学部産業機械工学科卒業。1976年日産自動車入社。エンジン設計部配属、量産エンジンの設計に携わる。Naps-Z、L型6気筒エンジン軽量化、CAエンジン開発、VGエンジン本体部品設計、RBエンジン開発、DOHCエンジンコンセプト立案、RB26DETTエンジン開発、VQエンジン開発などを担当。1992年から追浜スポーツエンジン開発室へ異動してレース用エンジンの開発に携わる。2年後にスポーツ車両開発室へ異動し、レース車両の開発に携わる。ルマン24時間レース用V12気筒VRTエンジン、P35車両開発(北米NPTI社にて)、ツーリングカーレース用エンジン開発、国内及び海外レースの現地サポートを担当。1997年ニスモに出向。1998年にR390GT1でルマン24時間レースに参戦、総合3位入賞。2002年よりフランスルノー社に出向。現地でオートマチックトランスミッションの開発をルノーのエンジニア、日本のエンジニアと協力して実施。2006年に帰国し、JATCOに出向。新しいオートマチックトランスミッションの企画、技術の標準化などを担当。2013年JATCOを退社。