社会
果てなき欲望の海原を食って食らって突き進め!偏屈な食いしん坊作家・千早茜による、「体にいい」の呪縛を解く異色の食エッセイ。シリーズ第3弾となる本作では、京都を離れ、初の東京ひとり暮らしへ……。“知らないこの街で、これから好きなものを探していける。食の海を渡るための、はっきりした好き嫌いの羅針盤も持ちあわせている。さあ、どこまで自由になれるだろう。”(本文より)【収録内容】・40年ずっと嫌厭してきたIHと仲良くなれるのか?……「コンロのT-1000」・緊急事態宣言下の連休で果実食に挑戦してみたが……「先祖返り」・投げやりだった20代の頃、白昼夢のような海の記憶…「海老の頭」・横浜中華街で、肉汁過多の極北に出会った…「中華街の粉仕事」・10代の息苦しさから救ってくれた、雨とココアとビスケット……「雨と神様の物語」ほか、山形へ旅した「山形編」、アフリカ時代の鮮烈な記憶を描く「川の底」など書き下ろし4編も収録。多彩な味わいの全30話。人気イラストレーター・北澤平祐氏の挿画も多数収録!※電子書籍はイラスト全点フルカラー著者:千早茜(ちはや・あかね)1979年北海道生まれ。小学生時代の大半をアフリカで過ごす。立命館大学文学部卒業。2008年『魚神』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。同作で09年に泉鏡花文学賞、13年『あとかた』で島清恋愛文学賞、21年『透明な夜の香り』で渡辺淳一文学賞を受賞。小説に『男ともだち』『犬も食わない』(共著・尾崎世界観)『ひきなみ』『しろがねの葉』など。エッセイ集に『わるい食べもの』『しつこく わるい食べもの』『胃が合うふたり』(共著・新井見枝香)がある。装画・挿画:北澤平祐装丁:川名潤