日本文学
【内容紹介】
しぬまえにあいてえ
ろくでなしの父から一通の文が。
だが娘を嵌める罠だった--。
駆け出しの落語家はひたむきに修業し、“親”に向き合う。
第一回いきなり文庫!グランプリ
最優秀作品賞受賞の著者が描く、感動の落語時代小説。
前座の噺家小太郎は、仙遊亭さん馬師匠の屋敷で騒ぐ怪しい男を見かけた。
紋次--幼馴染の代助とその妹お淳を捨てた父だった。
子供が奉公に出たことが気に食わず、理不尽にも銭を貰おうとしたのだ。
さらに紋次は十手持ちが出張る程の乱闘騒ぎを起こし、お淳を女衒に売ったことが露見する。
小太郎は男の責任としてお淳を守ろうとするが……。
落語時代小説第二弾!
【著者略歴】
1968年東京都生まれ。
慶應大学卒業後、電機メーカーに入社。
2017年『幕末ダウンタウン』で小説現代長編新人賞を受賞し、デビューを果たす。
20年 『ぴりりと可楽!』で細谷正充賞、24年『青二才で候』で「第一回いきなり文庫! グランプリ」最優秀作品賞を受賞。
著書に『逃げろ、手志朗』『うかれ堂騒動記恋のかわら版』『東京彰義伝』『蔦重』。
近著に『茨鬼 悪名奉行茨木理兵衛』がある。