日本文学
【内容紹介】
終点はやがて、始まりの場所となる--。
人生の終わりに向かう男女が、果ての街で出会い、分かち合ったものは。
直木作家の代表作!
愛する女性を失い、己を罰するように生きてきた鷲田完治。
国選弁護人として静かに暮らす彼の前に、弁護を担当した椎名敦子が現れる。
ある人を捜してほしいという。
個人の依頼は受けないはずだったが、寄る辺のない彼女の人生を知り、やがて完治の心は動き始める(表題作「起終点駅」)。
北海道に生きる人々の孤独と光を描いた名篇集。
解説は本屋大賞作家・町田そのこ氏!
24年5月から桜木紫乃、4作連続刊行! 第一弾『凍原』、第二弾『氷の轍』に続き、本作『起終点駅 ターミナル』、8月『霧』と続きます。
【目次】
かたちないもの
海鳥の行方
起終点駅 ターミナル
スクラップ・ロード
たたかいやぶれて咲けよ
潮風(かぜ)の家
【著者略歴】
1965年北海道釧路市生まれ。
2002年「雪虫」でオール讀物新人賞を受賞し、2007年同作を収録した単行本『氷平線』でデビュー。
2013年『ラブレス』で島清恋愛文学賞、『ホテルローヤル』で直木賞、2020年『家族じまい』で中央公論文芸賞を受賞。
ほかの著書に『凍原』『硝子の葦』『霧(ウラル)』『裸の華』『氷の轍』『ふたりぐらし』『緋の河』『ヒロイン』『谷から来た女』など。