日本文学
【内容紹介】完璧な物証。しかし証拠能力はゼロ!?犯人をあげるために刑事が取った許されざる行動とは。守るべきは己の正義か、真実か--人間の業の深さをあぶりだす圧巻の法廷ミステリー二十代女性の絞殺現場から、巡査部長大場徳二は密かに銀のロケットを持ち去った。それは幼馴染の右田克夫が肌身離さず持っていた物だった。右田には前科がある。だが、本当に彼の仕業なのか? 証拠隠滅の罪に怯えながら、大場は単身右田の行方を追う。一方、手掛かりのなかった捜査本部にも地道な捜査の末、右田の名前が浮上。そんな折、同様の手口による新たな死体が!【著者略歴】1947年、東京生まれ。83年「原島弁護士の処置」で、オール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。87年『絆』で日本推理作家協会賞を、90年『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞する。以降、社会派推理、時代小説の旗手として活躍。「風烈廻り与力・青柳剣一郎」シリーズは60冊を超える大ロングベストセラーに。近著に『妖刀』(祥伝社文庫)がある。