青年は、辺り一面真っ白な夢のような空間で目を覚まし、そこで出会った黒髪の美しい少女から、自らの死を告げられた。 「特別に異世界に行かないか」という提案を受けることにし、異世界生活のために世話を焼いてくれた少女との感動の別れ--も束の間、創造神の思いつきにより、少女もろとも強制的に転移させられてしまう。 次に目を覚ましたときには見知らぬ洞窟の中。異世界に転移する前の試練だという「選定の迷宮」にいた青年はひとまず同じように飛ばされた少女と合流しようと決める。が、しかし。美少女は何故か本になっていた。 『理の教本』たる少女と契約し、晴れて相棒になった二人は、青年はギンと、少女は恭香と名を改め、迷宮攻略を開始する。 いずれ最強へと至る青年の物語が、今始まろうとしていた--。