管理番号 | 中古 :2K41360 | 出版社 | アスキー・メディアワークス/KADOKAWA | 発売日 | 2018/03/10 | 定価 | 671円 | ||
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著 | 葉月文 | イラスト | ぶーた | ||||||
カテゴリ |
いつだって、この出会いは必然だった--第24回電撃小説大賞<<金賞>>受賞作!--これは僕が失った、二百十四回にも及ぶ一週間の恋の話。そして、わたしが手にした、四年に及ぶ一度きりの恋の話。「ねえ、由くん。わたしはあなたが--」 初めて聞いたその声に足を止める。学校からの帰り道。中学のグラウンドや、駅前の本屋。それから白い猫が眠る空き地の中で、なぜだか僕のことを知っている不思議な少女・椎名由希は、いつもそんな風に声をかけてきた。 笑って、泣いて、怒って、手を繋いで。 僕たちは何度も、消えていく思い出を、どこにも存在しない約束を重ねていく。 だから、僕は何も知らなかったんだ。 由希が浮かべた笑顔の価値も、零した涙の意味も。たくさんの「初めまして」に込められた、たった一つの想いすら。 --これは残酷なまでに切なく、心を捉えて離さない、出会いと別れの物語。