日本文学
嫌な気分は何もかもノートにぶちまけて、言葉の部屋に閉じ込めなさい。尊敬するセミ先生からそう教えられたのは、鬼村樹(イツキ)が小学五年生の梅雨時だった--「架空日記」を書きはじめた当初は、自分が書きつけたことばの持つ不思議な力に戸惑うばかりの樹だったが、やがて生きにくい現実にぶち当たるたびに、日記のなかに逃げ込み、日記のなかで生き延び、現実にあらがう術を身に着けていく。そう、無力なイツキが、架空日記のなかでは、イッツキーにもなり、ニッキにもなり、イスキにもなり、タスキにもなり、さまざまな生を生き得るのだ。より一層と酷薄さを増していく現実世界こそを、著者ならではのマジカルな言葉の力を駆使して「架空」に封じ込めようとする、文学的到達点。
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<<日本文学>> ひとでなし / 星野智幸
買取価格1,000円
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商品の詳細
JAN | 9784163918846 | 管理番号 | BN208005 | 発売日 | 2024/10/08 |
定価 | 3,190円 | メーカー | 文藝春秋 | 型番 | - |
著 | 星野智幸 | ||||
カテゴリ | 本 ≫ 書籍 ≫ 小説 ≫ 日本文学 |