今年のカンヌ映画祭を振り返ってみました！

映像ソフト | 2015/05/27 |

映像ソフト担当です！

５月１３日から１２日間にわたり開催されたカンヌ国際映画祭が
２４日夜（現地時間）に閉幕しました。

ということで、早速、今年のカンヌ国際映画祭を振りかえっていきましょう。

まずは、コンペティション部門の最高賞、パルムドール。

今年の受賞作はフランス人監督、ジャック・オーディアールの、タミル人の移民を描いた作品「Dheepan」（原題）でした。
オーディアール監督のコンペティション部門への出品は、
２００９年の「預言者」

２０１２年の「君と歩く世界」

に続く３作品目になります。
「預言者」では審査員特別グランプリを受賞しましたが、「君と歩く世界」ではカンヌでは無冠でしたし、
３度目の正直でやっと手にした、悲願のパルムドールと言えますよね。
２００９年、２０１２年にパルムドールを受賞したのが、ミヒャエル・ハネケ監督だったため
（２００９年は「白いリボン」、２０１２年は「愛、アムール」で、それぞれ受賞）、

オーディアールは「ミヒャエル、今年、映画を作らないでいてくれてありがとう」と言ってました。
実際、ミヒャエル監督は、２０１５年に新作を発表する予定ですから、危なかったですよね（笑
「Dheepan」の日本公開は未定ですが、過去４０年、パルムドールを受賞した作品は、
全て日本で公開となっていますから、恐らく大丈夫でしょう。
去年のパルムドール受賞作品の「雪の轍」が、
今年の６月２７日公開ですから、まだ先になることは間違いないですけどね。

ちなみに、コンペティション部門には是枝裕和監督の
「海街diary」も出品されていましたが、受賞は逃しました。
今村昌平監督の「うなぎ」がパルムドールを受賞してから、もう１８年。

そろそろ、また、日本の作品が頂点に立つところをみたいですねぇ。

「海街diary」残念な結果でしたが、
今年のカンヌ映画祭の受賞作品で、日本が関係する作品はいくつかありました。
まず、一つ目は「黒衣の刺客」。
この作品で、台湾の巨匠ホウ・シャオシェン監督が監督賞を受賞しました。
中国の唐代を舞台にしたアクション時代劇なんですが
、実は、妻夫木聡さんが出演しているんです。
妻夫木さんは、ヒロインを救う遣唐使船の日本人青年役という、結構、重要な役を演じています！
２０１５年の秋に日本で公開されますから、楽しみに待っていましょう！

２つ目は「岸辺の旅」。
黒沢清監督が、この作品で「ある視点」部門の監督賞を受賞したんです！
２００１年には、「回路」で国際批評家連盟賞を、

２００８年の「トウキョウソナタ」でも

「ある視点部門」の審査員賞を受賞していますから、カンヌの常連と言っても過言ではありませんよね。
海外では「もう一人のクロサワ」と呼ばれるほど認知されていますから、
もし知らなかったりしたらチェックしてください！
国際的にも評価が高かった「CURE」や、
カンヌのコンペティション部門に出品された
「アカルイミライ」なんかも、絶対観るべき作品です！